これからの歯科は、虫歯や歯周病で悪くなった部分を治療するだけではなく、健康な状態を維持する事が重要です。予防歯科では、口腔内のチェックや虫歯、歯周病の検査と定期清掃を行います。その他、歯磨きや食生活の指導、唾液やかみ合わせの検査なども基本的な項目です。
また、歯科臨床の場では治療での技術的及び材料面での向上が重視され、歯科的治療のみを目的とし修復で健康を取り戻そうとする傾向が強かったようですが、現在では、修復した部位の疾患の再発や、その他、口腔内の諸問題の予防とコントロールの必要性に目を配るようになってきています。近年はこの分野の研究が進み、予防を基本とした歯科臨床が非常に有効だと認識されています。
通常、歯の治療が終われば、元の健康な口腔環境に回復します。その後は、その状態をより長く維持していきたいものです。そのためには定期検診がとても重要になってきます。
日本では歯科医院に定期検診で行くという習慣がまだ浸透していないように感じますが、予防歯科先進国のスウェーデンでは、国民の9割が定期検診を受けていると言われています。
その結果、70歳の平均残存歯数が20本というデータが出ています。口腔環境を健康に保つには、患者様の意識がとても重要です。大切なご自分の歯を一生涯残していくために、一緒にケアしていきましょう。
歯ブラシは鉛筆を持つようにして持ってください。
そうすると自然と力が抜け、ちょうど良い力で磨くことができます。
歯ブラシを歯と歯茎の間に45度程度の角度であて、細かく動かします。歯ブラシが1mm位の幅を往復するようなイメージで磨くと磨き残しもすくなく、心地よいはずです。虫歯のできやすいところを重点的に上下の奥歯の噛み合わせの部分、歯と歯の間、歯と歯茎の境目が虫歯になりやすいと覚えておくとよいでしょう。